居場所をください。
「お邪魔しまーす。」
鍵を閉めて間取りが全く同じの
貴也の家のリビングへ向かった。
「お邪魔します。」
「おう、お疲れ。」
初めての貴也の部屋。
さっぱりしてる。16歳の部屋には見えない。
少なくとも和也の部屋とは全く違う。
この人には趣味というものがないのか。
モノクロの部屋かなーと予想してたけど
モダンな部屋であったかみのある部屋だった。
「座れば?」
「あ、うん。」
貴也に促されソファに座った。
テレビは明らかに大きい。
何インチなんだろ。
「飯食った?」
「うん。局で食べてきたよー。」
「そ。ならよかった。
俺飯作れねーし。」
「知ってる。」
貴也に期待はしないさ。
逆に16歳男子で料理がまともにできる人はいないだろう。