居場所をください。
私が貴也の隣に座ると
貴也は私の肩に腕を回した。
「なぁ、公表するまで
もう撮影見に来んなよ。」
「なんで?」
「嫌だから。」
「……………私が見に行くのが?」
「ちげーよ。
……………今の現場男ばっかだから。」
「は?」
「だから
……………みんなが美鈴のこと見てんだよ。」
なにそれ。また嫉妬…てことかな。
「……………私は貴也しか見てないけど?」
私は笑って言った。
「とにかく公表するまで来んなよ。」
「はは、わかりました。
じゃあ公表してからいっぱい行くね。」
「おう、そうして。」
私にベタ惚れ、か…。
私も貴也にベタ惚れだけどね。