居場所をください。
新しい友達
「じゃーな。
なにかあれば連絡しろよ。」
「はいはーい。」
私は車から降りて校門で待った。
……………めっちゃ見られてるし。
「あれ、五十嵐美鈴じゃん。」
「あいつ転校したんじゃないの?」
なんて声まで聞こえる。
あーもう早くしてよ、夏音~!
「美鈴!」
私が夏音を心のなかで呼ぶと
ちょうど夏音が来た。
「……………なんで高橋までいんの?」
「喜べよ、そこはさ。」
「別に嬉しくないよ。」
「高橋くんも一緒にいい?
貴也くん見たいんだって~!」
「へー…物好きだね。」
「芸能人なんてなかなか見れねーし。
しかも松野貴也って人気あるし。」
……………どちらかといえな
夏音といたかっただけじゃないのか?
この男は。
「早くいこ!」
私たちは駅に向かって歩き出した。