居場所をください。



それから10分……………

ようやく舞台挨拶。


「うー…緊張する!」


美鈴は俺のとなりで固まっている。


「忙しいやつだな。」


「こういうの、初めてだもん!」


「だーかーら!美鈴はこっち!」


緊張してる美鈴を

長曽我部さんが動かした。


「長曽我部さーん!」


「うわ、なんだよ。くっくつな!」


緊張してる美鈴は長曽我部さんに抱きついている。

俺はあの二人が兄弟だと知ってるから

別になんとも思わねーけど……………


あいつ、周りの目とか気にしねーのかな。


「貴也くん、彼女浮気してるよ?」


ほら、言われた。


「はは、大丈夫です。

あの二人の仲の良さは俺もよくわかってますから。」


ったく。


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