居場所をください。
「よ、美鈴。」
「あれ、貴也?どうしたの?」
俺は朝から美鈴の部屋に来た。
何時に出るのかわからなかったから
とりあえず7時にきたら美鈴はもう身支度を整えていた。
「いや、昨日なにも言わずに帰ったから。」
「あぁ、急用だったんでしょ?
仕方ないよ。」
「美鈴、もう出んの?」
「うん。朝からラジオの収録。
もうすぐ長曽我部さん来るはず。
貴也は?」
「俺午後から。
俺もついてっていい?」
「え?うん。私はいいけど。」
俺がこんなこというのは珍しいか。
そりゃそーだ。
こんなこと、恥ずかしくて言えねーし。
でも、今はそれどころではないんだ。
ごめんな、美鈴。