居場所をください。
俺らは一緒にマスターの店へ向かった。
カランカラン…
「いらっしゃい…貴也!」
「あ、そうだった。
マスターあとで。」
昨日、あれからなにも話してなかったっけ。
美鈴がいるから今は話せねーし…。
「……………わかった。」
察しが良くて助かる。
「マスター、カロリー低いやつにして。」
「へぇ、ハヤシライスじゃないんだ?」
「うちの鬼が怖いから。」
鬼って。
「はは、そっか。
じゃあ低カロリーの作るね。
貴也は?」
「俺はハヤシライス。」
「貴也ばっかりずるい。」
「長曽我部さんに言えよ。」
「そうだけどさ…。」
どんだけハヤシライス好きなんだよ。
マスターの料理はどれもうまいのに。