居場所をください。



俺らは一緒にマスターの店へ向かった。


カランカラン…


「いらっしゃい…貴也!」


「あ、そうだった。

マスターあとで。」


昨日、あれからなにも話してなかったっけ。

美鈴がいるから今は話せねーし…。


「……………わかった。」


察しが良くて助かる。


「マスター、カロリー低いやつにして。」


「へぇ、ハヤシライスじゃないんだ?」


「うちの鬼が怖いから。」


鬼って。


「はは、そっか。

じゃあ低カロリーの作るね。

貴也は?」


「俺はハヤシライス。」


「貴也ばっかりずるい。」


「長曽我部さんに言えよ。」


「そうだけどさ…。」


どんだけハヤシライス好きなんだよ。

マスターの料理はどれもうまいのに。



< 967 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop