居場所をください。



それから私たちはやっと家に入った。


「ところでみんな学校は?」


う…。


「なにも言わないってことはサボりか。

ま、俺も人のこと言えないけどね。

高校サボってるし。」


「え、高校生なんですか?」


「うん、そうだよ。3年。」


へぇ…大人っぽい。

高校生かぁ。


そしてやっと夏音の部屋だ。



コンコン…


「はーい。」


夏音の声が聞こえて

私がドアを開けた。


「あー!美鈴ー!

来るなら言ってよー!」


おぉ、ずいぶん元気だ。

体調不良じゃないのか?


「はは、ごめんね。

急に決めたからさ~。


あ、これお見舞いね。

夏音の好きなゼリー。」


「ありがとー!みんなで食べよ!」


「ずいぶん元気そうだな?」


高橋が夏音に言った。


「うん、元気だよー!

なのに休めって言うからさ~。」


「ま、休めてラッキーじゃん。」


と朔也が言う。



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