未来が見えない『Previously invisible』

✜✜ 真実を


四人は、渋々出ていった。

匠は、蓮さん、乾先生に
お礼を言った。

乾先生は、
「今から、市役所に
行きますので、
また、病院に伺います。」
と、言ってくれた。

蓮さんも
「なんでも、言って下さい。
渡瀬のご両親とも親しいので。
あっ、ひとつ
琴音さんは、元カレの名前は、
言わなかったのですか?」

「はい、ありがとうございます。
うん?姉の元カレですか
確か······
いつ‥‥
< いつきっ >と、呟いているのを
聞きました。

直接は、聞いてませんが
確か・・
< いつき >‥‥ごめんね
< いつき >‥‥許して
と、呟いていたんです。

蓮さん、何かありますか?」
と、言うと

「いや、ちょっと
聞いてみたかっただけです。
それでは、気をつけて
帰って下さい。
五十嵐家は、終わりですね。
秋山もですが。」
と、言われた。

「本当に、色々ありがとうございます。
凪さんに、決して凪さんのせいでは
ありません。と改めてお伝えて下さい。

俺が、一番いけないんです。

秋山も五十嵐もなくなります。
あの人達は、苦労しないと
わからないんです。
親の代から受け継いで
やりたい放題で生きてきたから。」
と、言った。

匠も、かなり傷ついていた。
大好きな姉を救えなかった事を

〘琴音さん、早く意識を戻して下さい。〙

樹は、あのとき
かなり傷付きました。
本当の事じゃなかったのは
知らせてやりたい。
今更かもしれないが。

蓮は、匠を見送り
部屋に戻ってから
真に電話をした。
< 23 / 96 >

この作品をシェア

pagetop