未来が見えない『Previously invisible』
✜✜ 秋山夫妻
千夏は、
「あなた、どうするの?」
「まったく、バカなやつだ。
あんなに、使えないやつだとは、
思っていなかった。
お前の育て方が、間違っていたん
じゃないか!」
「人のせいだけにしないでよ。
私達は、犯罪者の親なのよ。
これから、どうするの?」
「くそっ!」
秋山家は、五十嵐家より
規模が少し小さいが、
全て、整理しないと
マスコミも、もう騒いでいる。
議員辞職届けを提出し
直ぐに受理された。
大悟のも提出した。
千夏の家が持っている
別荘を処分して
この家を売却して
なんとか、一億、用意出来た。
直ぐに、乾先生に
連絡して処理した。
努達は、千夏の両親を頼り、
そちらに行き二人で働いた。
大悟の事は、しばらく騒がれた。
息子の素行の悪さは
知っていて きちんとして来なかった
代償は、あまりにも大きかった。
だが、あの乾弁護士を
敵に回すのは得策でないし
あの水上警視正
若いが一癖、二癖、ありそうだ。
連絡取ってないが
進も、きちんと対応しただろう。
あいつは、娘を大事にして
いたのに、悪いことをした
と、思っていた。
今は、琴音ちゃんの
回復を祈るしかない。
ただ、自分達なりに
代議士としてやってきたつもりで
いたが、簡単に終るものなのだと
情けない気持ちもあった。