未来が見えない『Previously invisible』

✜✜ 命より大切


俺は、
「父さん、その人の名前は?」
「秋山、いや、五十嵐 琴音さんだ。
平日は、由依ちゃんが月紫ちゃんをみて
土日は、母さんが見ている。
琴音さんは、いつ回復するか
わからないからな。」
と、言った。

えっ、五十嵐?
·······琴音?
·········なぜ?

さっきの·····蓮の······言葉‥‥‥

ああ、知っていて、見せたな‥‥

でも、なぜ?
俺は、あいつに
捨てられたんだぞ‥‥

てか、あれが琴音?
ぐるぐる包帯で巻かれた
「‥‥‥?」
「いつきっ?」
「樹?大丈夫か?」
「ああ、大丈夫。」

「月紫ちゃんを寝せて来るから。」
と、母さんは月紫ちゃんを抱いて
部屋に行った。

俺は、
「少し、散歩してくる。」
と、言って家を出た。

俺は‥‥‥‥もう一度‥‥‥

琴音の病室に行った。

琴音だと、言う人は、
顔中、グルグルと包帯で巻かれ
沢山の機械に繋がれ···
呼吸も酸素を送られ····いて····

俺は·····立ち尽くして·····いた。

すると・・・ガラッ・・

「えっ?どなた、ですか?」と、匠。
「ああ、俺は、渡瀬の息子だ。」と、樹。
「あっ、院長先生の。
先程、院長が話してました。
私は、五十嵐と申します。

すみません。
月紫を連れて帰ってもらったそうで。
院長にも奥さまにもご迷惑おかけして。」
と、言う匠

「なぁ?琴音は、幸せな結婚を
したんじゃないのか?
なぜ、こんなになってるんだ?」
と、俺は訊ねた。

「姉をっ、姉をご存知何ですか?」
「ああ、知ってる。
   琴音が、大学一年生から。」

「でしたら、知りませんか?
      姉が、愛した人を。

 姉が、自分の命より
  大切にしていた人なんです。」
と、訊ねると
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