未来が見えない『Previously invisible』
✜✜ 破壊的
俺は、朝から琴音の病室にいた。
「おはよう、琴音。」
「おはよう、樹。」
すると、
院長と金井先生、匠君が来た。
「姉さん、院長先生だ。
月紫が、院長先生と院長夫人に
お世話になっているんだ。
それと、主治医の金井先生だよ。
姉さんのあちこちを治してくれた。
凄い優秀な先生だよ。」
と、言うと
「琴音です。
月紫が、お世話になり
ありがとうございます。
金井先生も、ありがとうございます。」
と、言った。
院長先生は、
「うん?私の顔 記憶から
ぬけてるかな?」
と、言った。
姉は、直ぐに樹さんの顔を見て
俺を見た。
樹さんは、
「琴音、親父だ。
まぁ、忘れてもかまわないがな。
俺だけを覚えていたら。」
と、言ったから
俺は、院長を見ると
院長は、ウィンクをした。
金井先生は、口をパクパクしていた。
琴音は、しばらく考えて
「お父様?ごめんなさい。」
と、慌てて言うと
院長は、
「いや。少しずつ‥
少しずつ‥‥行けば良い。」
と、言ってくれた。
匠君は、
「それでは、姉さん検査に行こうか?」
と、言った。
「うん、わかった。
じゃ、樹、行って来るね。」
「ああ、待ってる。」
と、樹さんが言うと
姉は、にっこり微笑んだ。
姉のあんな笑顔を久しぶりに見た。
金井先生は、姉の顔をみて
顔を赤くしていた
院長先生は、目を開けると
やはり一段と美しい。
それに、あの笑顔‥‥
樹さんは、少し赤い顔をしたが
横を向いた。
破壊的だな‥‥‥。