未来が見えない『Previously invisible』

そこへ
< コンコン > と
院長が警察官を連れて入ってきた。

月紫は、怖がるから
院長夫人が連れて出てくれた。

俺は、わかる範囲で話し
院長は、所見を伝え
「明日、きちんと検査をしないと、
わからない」
と、言ってから

「取り敢えず
今彼女がここにいることは、
他言しないで頂きたい。」
と、念を押していた。

俺は、姉さんの携帯から
由依さんに電話した。

由依さんは、なにも知らなかったらしく
泣きながら、
「直ぐに行く。」
と、言ってくれた。

後は、姉の職場の凪さんにも
電話をかけた。
姉は、いつ仕事に行けるか
わからないから
迷惑をかけないように。

凪さんは、
「琴音さん、こんばんわ。」
と、言ったので
「姉が、お世話になっています。
琴音の弟の匠ともうします。」
「えっ、弟さん?
琴音さんに、何かあったのですか?」
「はい、姉は、今日
倒れてしまい、病院に入院しました。
いつ、退院になるか
わからない状態です。
改めて、教室の経営者の方には
連絡しますが
取り急ぎ
お伝えしていただいて
宜しいですか?」
「‥‥入院ですか?
はい、必ず伝えます。
病院に伺っても
宜しいですか?」
「姉は、今意識がないので、
面会謝絶になっています。
また、意識が戻りましたら
連絡しますので
すみません。」
と、言った。
「‥‥そうですか‥わかりました。
お大事になさって下さい。」
と、言ってくれたので
「ありがとうございます。
    ご迷惑おかけします。」
と、言って電話を切った。
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