未来が見えない『Previously invisible』
先生と話した次の日

先生から、
「琴音、可愛いお客様だよ。」
と、言われて

うん?と、思っていると
入ってきたのは

‥‥‥‥‥月紫‥‥。


「‥‥‥‥ママっ‼」
と、抱きついてきた。
「月紫‥‥ごめんね。」
「ママっ、辛かったね
ごめんね、ママを騙すような事をして。」
「小さかった、月紫にも
難しい、辛い決断だったよね。」

「うん、でもね。
樹パパは、いつも優しくて
渡瀬のおじいちゃま、おばあちゃまも
本当に良くしてくれたの。
だから、私、本当の親子
本当の祖父母だと思ってきた。
今も、それは変わらないよ。」
「そう。
でも、月紫ここがよくわかったね。」
と、言うと。

「大雅と弦が、泣くから
ママのアルバム見せていたの。
そしたら、ママが凄く尊敬して
大好きなの、と言ってた
先生が、いたと
思い出して、大学に行って
学生さんに聞いて、
泉先生の住所調べた。

でも、誰にも言わずにきたんだ。
私は、ママの思うように
してほしいから。
誰かの為にじゃなくて。
ママ自身の思うように。
ママの人生だから。」
と、言った。

すると、先生が
「琴音、ピアノの練習サボって
いただけは、あるな。
立派に子育てしていたんだから。」
と、言うから、

月紫と二人で笑った。
「ママの先生、最高!」
と、言うと
「お誉めに頂いたかな?」
と、先生は言った。

「月紫、ありがとう。
いつも、私の事を考えてくれて
今日、来てくれて
嬉かった。
もう、帰りなさい。
樹やおばあちゃまが、
心配するから。」
と、言うと

「わかったよ、ママ。
帰るね、ママの気持ち決まったら
かならず、連絡してね。

ただ、ひとつだけ。
パパは、かなり追い詰められてる。
私達三人の為に
ひたすら頑張ってるだけ。
じゃ~ね。

泉先生、母をお願いします。
お邪魔しました。」
と、言って帰って言った。

「月紫か‥‥良い子だな。」
と、言うから

「はい、私の奇跡のこ?」
と、言って
二人で、笑った。
< 77 / 96 >

この作品をシェア

pagetop