わたしは元婚約者の弟に恋をしました
わたしと彼女を比較して、ただ彼女を選んだ。その結果が余計にわたしの胸を苦しめた。
どちらが告白したか関係ない程、わたしは彼に惹かれていた。
彼の笑顔が見たくなり、かなりの時間を費やしてきた。
結婚が決まり、わたしはこれ以上もない幸せを味わっていたのだ。彼も笑顔でいてくれた。だが、その笑顔は彼女のあの言動によってかき消されてしまうものだった。
「彼には大切な幼馴染がいて、その彼女の一言ですべてが台無しになってしまったの。過ごした年月は長いから仕方ないかもしれない。でも、わたしとの一年は何だったんだろうと思えてきてしまった」
彼はほんの少し短く息を吐いた。
「その人にとって、彼女は本当に特別だったんじゃないかな。それに気づいていても、そうでなくても罪作りだとは思うけどね。ほのかさんの前でこういうことを言うのは酷かもしれないけど、その人が幼馴染を何が何でも選ぶとしたら、もっと話が進んだ、例えば結婚した後でなくてよかったんじゃないかな。それで離婚とかなったら、失恋じゃすまされないし、家も絡んでくる」
「そうだね」
彼の言葉がすっと腑に落ちた。納得したからか、彼の言った言葉だったからかは分からなかった。
どちらが告白したか関係ない程、わたしは彼に惹かれていた。
彼の笑顔が見たくなり、かなりの時間を費やしてきた。
結婚が決まり、わたしはこれ以上もない幸せを味わっていたのだ。彼も笑顔でいてくれた。だが、その笑顔は彼女のあの言動によってかき消されてしまうものだった。
「彼には大切な幼馴染がいて、その彼女の一言ですべてが台無しになってしまったの。過ごした年月は長いから仕方ないかもしれない。でも、わたしとの一年は何だったんだろうと思えてきてしまった」
彼はほんの少し短く息を吐いた。
「その人にとって、彼女は本当に特別だったんじゃないかな。それに気づいていても、そうでなくても罪作りだとは思うけどね。ほのかさんの前でこういうことを言うのは酷かもしれないけど、その人が幼馴染を何が何でも選ぶとしたら、もっと話が進んだ、例えば結婚した後でなくてよかったんじゃないかな。それで離婚とかなったら、失恋じゃすまされないし、家も絡んでくる」
「そうだね」
彼の言葉がすっと腑に落ちた。納得したからか、彼の言った言葉だったからかは分からなかった。