゚+いじめっ子彼氏といじめられっ子彼女+゚



『未亜っ?!まだ大丈夫なのかっ?!』


この声………


『立川クンっ?!』


『あぁ。今周りに誰もいねぇか?』


『うん、いない。
ねぇ、助けて!!何か拉致られた!!』



必死に伝えると『わかってる。知ってるから。』と返事が返って来た。


『今、実早とそこに向かってるから!!』


『実早…?星野先輩っ?!』


な、なんでっ?!


電話の向こうで女の人の声が立川クンに「貸しなっ!!」と叫んでいた。


『み、未亜チャン!!!!』

『ほ、星野先輩…?!』


本物だ…何で…?

あたしの事、憎んでたんじゃ………


『未亜チャン、ゴメンッ!!』


『えっ…?』


『今までゴメン!!!!
あたしズット悠にしがみついてた。
2人を、傷つけた…ごめんなさい…!!』


『星野先輩……』


冷たくなっていた心がじわっと暖かくなる。


いくら嫌な人にだって憎まれるのは辛かったから…


星野先輩…自分がした事ちゃんと悔いてくれたんだ……


『もういいです。終わった事ですから。』


『未亜チャン……』


星野先輩がグズッと鼻を啜る。


『ありがとう……
絶対…絶対助けるから…!!』


『はい…』


電話は切れた。


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