君色の音と私の恋



外見も中身も、何もかもかっこいい間瀬君でも、見栄を張ってかっこよく見せようとすることがあるんだって思うと意外だった。



と同時に見栄を隠し切れない間瀬君のこと、可愛いと感じた。



「カレー交換する?私、辛いの平気だから」



そう言って、自分の甘口カレーを差し出すと、



「ありがとう」



恥ずかしそうに頬を染めて、間瀬君はお皿を受け取った。



窓から差し込む光に、間瀬君の髪が金髪みたいに光ってる。



その髪を綺麗だなって感じながら、私の中で唐突に生まれた想いを口にする。



「夢を見つけた」



「どんな夢?」



覗き込むように見つめる2つの茶色い瞳にドキドキと鼓動が鳴る。



本当は、もうとっくに気づいてた。



間瀬君への想いが友情じゃなく愛情だってこと。



高鳴る胸の鼓動を感じながら、汚れを知らないみたいな綺麗な目を見つめ返して告げる。




「私、ヘアメイクアーティストになる」




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