君色の音と私の恋
間瀬君はハッとしたように目を見開いた後、耳まで真っ赤に染めて、最高の笑顔を私にくれた。
そんな間瀬君にドキドキと鼓動が高鳴る。
高揚した気持ちのまま、お返しに何かあげなきゃ。ってきょろきょろしてたら、
「俺があげたヘッドホン持ってる?」
唐突に間瀬君が言った。
どうして今、ヘッドホン?首を傾げつつカバンの中から取り出すと、間瀬君は私の手からヘッドホンを取り上げて、それを私の耳に当てた。
「正直に告白する。俺、佐藤さんがヘッドホン付けてる姿、すげー好き」
間瀬君の「好き」って言葉に、体温が一気に上昇する。
そして私の耳元に顔を近づけると、
「佐藤さんのこと、すげー好き」
私の目をじっと見つめて、そう言った。