君色の音と私の恋



間瀬君はハッとしたように目を見開いた後、耳まで真っ赤に染めて、最高の笑顔を私にくれた。



そんな間瀬君にドキドキと鼓動が高鳴る。



高揚した気持ちのまま、お返しに何かあげなきゃ。ってきょろきょろしてたら、



「俺があげたヘッドホン持ってる?」



唐突に間瀬君が言った。



どうして今、ヘッドホン?首を傾げつつカバンの中から取り出すと、間瀬君は私の手からヘッドホンを取り上げて、それを私の耳に当てた。



「正直に告白する。俺、佐藤さんがヘッドホン付けてる姿、すげー好き」



間瀬君の「好き」って言葉に、体温が一気に上昇する。



そして私の耳元に顔を近づけると、



「佐藤さんのこと、すげー好き」



私の目をじっと見つめて、そう言った。








< 39 / 47 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop