はじめっからシングルマザー。
5章、過去。
僕もすでに31歳、周りの友人は殆ど結婚して子供がいる、周りからは結婚しなさいと
家族、親戚、会社、友人、知人まで誰もが言ってくる、面倒くさいのも通り越したのだが、
本当は僕も結婚したい、でも彼女に結婚の話をすると必ず振られる、
それは僕の小さいころのトラウマ?なのかわからないが、

小さいころ僕は一人っ子で両親と3人で暮らしていた、なんの不自由もないし
父は自営業でソコソコ稼いでいたし、普通の家庭より贅沢させてもらったと思う、
母は専業主婦で料理上手、ただ僕が小学3年生の時に父が不倫をするまでは・・・
父は介護用品の販売の会社をしていて、同じ市内には同じような職種をしている
会社がなく、殿様経営で稼ぎもあったらしい、ドンドン従業員も増えて
いまいには秘書みたいな人も雇い、その秘書とそういう関係になった
母の友人が父の不倫現場を見かけて、母に伝えると潔癖症な母は信じられずにすぐに
興信所に調査を頼むと、2週間位で沢山の証拠写真を見せられた、
父にそのことを伝えると、父は誤魔化しきれないのか、家を飛び出した
それからの母は毎日僕の寝るときは、布団に入ってきてはずっと父の話をしてきた
父の昔の話、私はこんなに父を愛しているのに、すぐに帰ってくると、
しかし、父が出ていき1ヶ月以上がたった頃から段々母が、口調が変わっていき
愛人?の文句から父の文句、しまいには子供の僕のせいで父が帰ってくないとまで言うように
なった、それも父がいなくなって2ヶ月が過ぎた頃、
とうとう頬をぶたれるようになり、段々エスカレートして父のベルトで背中を叩かれるようになるまで
時間はそうかからなかった、小学生ながらに母の顔を見ると自分が我慢しないといけないと
思い込み、母が落ち着くまで毎日耐えた、そのうちに痛いという声さえも出さないで我慢していた、
毎日体力がなくなるまで殴ると、疲れてかその行為が終わると何故か抱きしめられ『ゴメン』とだけ
いう母を悪いと思えなかった、
父が出ていき半年が経った頃、母はもう帰ってこないと悟ったのか、弁護士を通して離婚の話し合いをして
慰謝料と養育費をもらう約束をして、小さなアパートに引っ越した、
それからは少しづつぶたれることは無くなったが、母は恋愛もすることなく過ごした
高校生になった頃初めて彼女が出来た話を母にすると、
激情して別れなさいといい、すぐに別れないと学校に勝手に行き、先生に別れさせてと直談判まで
通ってる高校が恋愛禁止だったのですぐに担任に注意され彼女もクラスは別だったが先生に叱られて
母がチクったことを知ると、すぐに振られた、無理も無い自分でもそうすると思う、
別れてすぐに母に腹が立っていたから、初めて文句をいうと久しぶりにぶたれた、
多分力では僕が勝つが、小さいころのトラウマか黙って殴られただけだった、
それからは大学卒業して就職しても彼女は出来るものの、母に紹介するのが怖くて自然消滅するくりかえし
一度本気で好きになった年上の人が出来たが結婚するのが怖かった、自分も父みたいになるのか?
それとも我が子を殴ったりする血が流れているのか?
実際ただ逃げただけだと今思えば思う、ただ子供は多分作らないだろうなとその時は考えていた、
あの決断も多分間違ってはいないと思う・・・
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