この先の君を見るために
あの夢
「まじか...」
俺は周りをキョロキョロしなから呟いた
視界には真っ暗な暗闇が広がっている。
そう、またあの夢を見ているのかもしれない。
まだ確信はできないが、もしかしたらもう一回あの日に戻れるかもしれない。
「頼む!俺にもう1回だけチャンスをくれ!清水さんを助けたいんだ!!だから、もう一度俺を過去に戻してくれ!!」
誰かが聞いてるわけもないのに、俺は暗闇の中叫んだ。
チリンッ
チリンッ
すると、俺の声に返事をするかのようにまたあの音が聴こえてきた。
チリンッ
チリンッ
チリンッ
驚いている俺の前にあの時の夢と同じ様に光が現れる。
背後から流れ出す風は、この前よりも威力が小さい気がするが、逆にそれがここちいい。
光が視界いっぱいに広がり目を覚ます。
「ジィリリリリリリリリ!!」 ガチャッ、
俺は急いで布団から起き上がると目を擦る暇もなく急いで下に降りてテレビをつける。
「おはようございます。〇月〇日〇曜日、今日の天気は____」
「よっしゃあー!!」
戻ってる事にホットしながら俺は朝からガッツポーズをした。
「うるさいわよ翔、早く朝ご飯食べて学校行きなさいっ」
テレビを見ながらガッツポーズをする俺を、変な目で見ながら母がテーブルに食パンを置く。
俺は落ち着きを取り戻し席に座って、食パンを手に取り食べ始める。
今日はあんなミスはしない。
用意が終わるとそう心に誓ってから家を出る。
この日俺は、何年ぶりに天気予報を気にせずに家を出たのだろうか...。