大きな背中と…
『ねぇ、やだ…。どうして……ねぇ!』
真っ暗な公園で
泣きじゃくる……私
『我儘だったから!?可愛くないから!?いつも怒るから??っねぇ、なら…直すから…っ
我儘なとこも、可愛くないとこもっ、すぐ怒ったりしないからっ…!っ
…私の事きらいにならないでっ』
夜の公園
泣いて叫ぶ私と
「ごめんな…」
一言しか言わない彼。
悲しそうな顔で
突っ立ってる。
『やっだっ、……もぅ、謝らないでっ』
必死に泣き止もうとするけど
涙が溢れてそれをさせてはくれない。
『もぅ、これが迷惑…だよねっ…。ごめんね…今までっ
っ…ありがとうっ』
そう言って道路に飛び出し
『い、やああああああああ!!』
バサッ
「っ!大丈夫っ!?」
『はぁっ……はぁっ…ゆ、め。また…あの夢…』
一人で現実と夢の区別をつけているが
誰かが隣にいることに今気づく。
『綾人…?』
「たまたま来て、じゃあ、秋乃寝てるしうなされてるし…」
そう、心配そうな顔で覗き込む綾人。
「怖い夢でもみた?」
『………ねぇ、一度でいい。お願いがあ、る…』
「ん?」
ごめん。
こんなの、降った相手に頼むのは違うって
わかってるけど
『一回でいいから、
………頭撫でて』
そういうと、一度は目を見開いた綾人だったけど
いつものチャラけた顔に戻り
「ん」
と、いって頭をぽんぽんとしてくれる。