僕の命が尽きるまで




急激に変化した生活に戸惑ってないと言えば嘘になるけど。


この生活は悪くない、と思う。



彼が来るまでは、1日中何もしないで、無意味な日々を過ごしてた。




「……あんた、主婦みたいね」


「そう?じゃあ専業主婦になれるかも」



笑顔で食器を洗う彼をボーっと見つめて、思った。


この人は本当に病気なんだろうか。



十分、元気じゃん。
病人っぽくないじゃん。
普通に生活できてるじゃんか……。


この人の命が残りわずかなんて、信じられない。



……否、信じたくないだけかもしれない。



< 20 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop