僕の命が尽きるまで
急激に変化した生活に戸惑ってないと言えば嘘になるけど。
この生活は悪くない、と思う。
彼が来るまでは、1日中何もしないで、無意味な日々を過ごしてた。
「……あんた、主婦みたいね」
「そう?じゃあ専業主婦になれるかも」
笑顔で食器を洗う彼をボーっと見つめて、思った。
この人は本当に病気なんだろうか。
十分、元気じゃん。
病人っぽくないじゃん。
普通に生活できてるじゃんか……。
この人の命が残りわずかなんて、信じられない。
……否、信じたくないだけかもしれない。