僕の命が尽きるまで




「ごゆっくりどうぞー」


ニコニコ営業スマイルの店員さんが行ってすぐ、オレンジジュースを一口飲んで乾いた喉を潤した。



「……飲み物だけでよかったのに」


「まぁまぁ。甘い物食べて、カフェのゆったりした雰囲気を存分に味わおうよ」



早速、自分のガトーショコラにフォークを刺して、適量をすくって彼女の口元へ。



「ほら、あーんして」


「なっ、何言ってんの!家じゃないんだから、外でこういう事は」


「つべこべ言わないのー。早く!あーんして!」


「っ~」


渋りつつも、ぱくっと口に含んだ。

途端にすぐ明るい表情になって、


「おいしい……」
と、笑った。


< 68 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop