僕の命が尽きるまで
とにかく時間がない。
僕は早速行動に出た。
旅行用カバンに、衣服や日用品などの必要最低限の物を詰め込んだ。
余命宣告された次の日の朝。
そのカバンを持って父と母がいるリビングへ向かった。
「優月……何なの?そのカバンは」
僕がリビングに入ると、朝ご飯を食べていた2人は手を止めて訝し気な表情をした。
「僕、ここを出て行く。最期くらい、好きな事して過ごしたいから」
2人は反対しなかった。
むしろ、平然としてた。
止めるどころか「好きにしなさい」とドライな言葉が返ってきた。