僕の命が尽きるまで




「冬菜ちゃん、知ってる?紫苑の花言葉って」


「え、知らないけど」


「……そっか。紫苑の花言葉ってね」



広がる沈黙。

冬菜ちゃんは僕の言葉を待ってる。



「やっぱ、言うのやめた。自分で意味を調べてみてよ」


「はぁ!?何よそれ。ほんっとに意地悪なんだから。もう、寝る」


「おやすみー」


「……おやすみ」



目を閉じた。

でも眠れない。
しばらくして聞こえてきた寝息。


< 87 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop