お遊びなんかじゃいられない・番外編集
「ウゲ……ピーマンニゲェ………」


口内に広がるピーマン独特の苦味に思わず眉間にシワを寄せて呟くと、目の前に座って晩飯を食べていた彼方がギロッとオレを睨む。


「文句言ってんじゃねぇ洸大。嫌なら食うな」


「お前1番料理苦手なクセに、さっさと食えよ」


「食べたくないなら代わりに食べてあげるよ?洸大」


「わーーーったよ!!食うよ!食えばいいんだろ!?」


彼方に続いて錦と朔にまで言葉の槍を心にブッ刺されて、涙目になりながらピーマンの肉詰めをモグモグ噛みしめた。


ここは皇高校の敷地内に建つ、Espoirのリビング。
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