ボーイズロード ―first season―
でもこれで茜とは話すことはなくなるんだろうな。4組にももう行かなくなるのかな。

あーあ、ほんとこれから俺ってどうなるんだろう。

半分投げやりな気持ちにもなってた。とりあえずこの気まずい空気をなんとかしないと。


「わかったよ、少し話すか」

俺らは近くの公園のベンチに座った。小学生たちが走り回るのを、二人でぼんやりと見つめていた。

そうだ、あの頃だったんだよな。茜を好きになったのは。


「小学校の時からだよ」

「……え?」

「あーもう!だからさ、お前を……」


どうしてここまで来て、好きって言うことができないんだろう。


「ああ……うん」


俺が言わなくても、茜は言葉の続きを察したみたいだ。

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