ボーイズロード ―first season―
梅木と別れ、俺は公園の中の芝生を横切る。桜が満開だ。北海道にもようやく春が来たのか。

昔はこの公園でもよくハセと遊んだんだよな。

あいつの家もここから近いし、多分ここを通って立堂にも通っているんだろうけど、通学の時間帯が違うからこうした通学路でも会うことはなかった。


「あっ、兄ちゃんだ!」

「お、優太か」


小5の優太は小学校の野球チームに所属している。かつては俺やハセも在籍していたチームだ。


今日は木曜日で練習は休み。優太達は休みの日に、この公園でよく自主練をしたり遊んだりしている。


「兄ちゃん、暇ならキャッチボール付き合ってよ。今日はたっちゃん達くるの遅れるから」

「別に暇じゃねーけど」

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