ボーイズロード ―first season―
「あたし頭にきたんだよね。誰でもいいなんて。

琢哉はいいやつなのにさ、いい加減な気持ちでメールなんてしないでほしかったんだ」

「俺、ほんとに気にしてないよ。さやかがムキになる必要なんてないって」


そんなくだらないことで、さやかがエネルギーをつかうことはないと思う。


「琢哉のことわかってもらえないのが、友達としてくやしくて。

ちょっとメールしたら、琢哉の頑張り屋なとこや優しいとこ、わかると思うんだけどな」


意外な一言だった。さやかが俺のことをそんな風に思ってくれてたのが素直に嬉しい。


「でももう終わったことだから大丈夫。

ありがと、さやか。もう気にしなくていいから」

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