ボーイズロード ―first season―
俺とこうしているの、さやかも嫌じゃないんだろうな。だから一緒にいるんだと思うし。

だけどそれって友達としてなんだろうか。

さやかにとっても、これが特別な時間になったりしてたらいいのに。


俺は多分、今日のことを忘れないと思う。

こうして女子と長い間一緒にいることも初めてだけど、こんなに楽しかった日も生まれて初めてなんじゃないかって思うんだ。


外は暗くなっていた。携帯を見ると、もう6時を過ぎていた。


「暗いね。もうこんな時間なんだ。
ポテト食べたから晩ごはんいらないね」


「そうだね。でももう帰ろっか。家まで送っていくよ」


「え、いいよいいよ。
平日の帰りはいつもこの時間だし、それにこの時間でもだいぶ外も明るくなってるから」


断られたらしつこくしないほうがいいのだろうか。

でも、フツーに心配なんだけどな。

今までさやかの帰りの心配なんてしたことないのに。

< 146 / 406 >

この作品をシェア

pagetop