ボーイズロード ―first season―
「あー、終わったー!さあ、部活だ!」

「……なあ梅木、お前がんばれよ。色々さ」

「へへ。ありがと」


本気で応援したいと思った。気持ちがそのまま言葉になって出てきたことは俺の中でも珍しく、自分でもびびってしまった。


「あ、そういえば!」

何だよ急に。


「賢太くん、誕生日おめでとう!」

そうなのだ。今日は俺の誕生日だった。特に誰かに話したことはなかったが。


そうか、メルアドか。それにしても……


「よく覚えてるよな、俺の誕生日なんて」


6月27日なんて何の語呂合わせもなく、関係ない奴にとってはアドレスに入っていても、覚えないような日にちだと思う。

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