ボーイズロード ―first season―
「けどさ、2学期は学校祭とか体育祭とか行事もたくさんあるんだよね。

高校の学校祭って本格的って感じで楽しみなんだよね」


今日の石川はよく笑っている。

悩んでいたことは解決したのかな。今日あおちゃんと一緒にいたのを見て、ほっとはしたんだけど。


結局俺は石川のために何もすることができなかった。それでもきっと俺の知らないところで色々な事が動いていたのかもしれない。

だけど、石川のつらいときには側にいて支えてあげたいって思っていた。

あおちゃんには石川の側にいてあげてって言ったんだけど、本音を言うと、それをするのはやっぱり俺がよかったんだ。


こうして笑っている石川を見ると思い知らされる。

俺があれこれ考えるのも石川にとっては大きなお世話で、俺のことなんてそれほど必要とはされてないんだろうなってことを。

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