ボーイズロード ―first season―
どうして私は女の子とうまくいかないんだろう。ぶりっ子してるつもりもないし、本当はもっと女友達だってほしいのに。


「晴菜、最近なんか元気ない?」

あおちゃんは私の変化にすぐに気がついてくれた。


私はもちろん否定する。

あおちゃんに心配かけたくないってよりも、私がクラスの女子に悪口を言われていることを、彼女にはどうしても知られたくなかったから。


中学の頃と同じように、あおちゃんが私から離れていってしまうのが怖かった。

何よりも、私が嫌われていることを誰かに知られてしまうことが、ただ恥ずかしいと思っていたんだ。


「私、トイレ行ってくるね」


うまく話を逸らすこともできないし、こういうとき私はつい逃げてしまう。

< 378 / 406 >

この作品をシェア

pagetop