フレッシュ！　学園のアイドル！
　北澤さんは悲しげな目で佐々木に質問した。

「佐々木は今でも木之元さんの事、好きなの？」
「ハァ？　それが何だよ？」
「私も、佐々木の事が今でも好きなんだけど」

　北澤さんは今でも佐々木の事が好きなのだ。

「俺はお前の事は何とも思っていねーよ。芽琉香の事をバカにしているヤツなんて、許せねーし大キライだ！」
「ふーん、そうなんだ」

　心に思っていた男子からキライだと言われて北澤さんはガックリと肩を落とした。

　芽琉香の腕をグィっとつかんだ佐々木は北澤さんを睨み付ける。

「二度と、コイツの悪口を言うんじゃねーよ」と言って、佐々木は芽琉香を連れて立ち去った。

　憮然とした思いで北澤さんは立ち尽くしていたけど、気をとり直して叫んだ。

「とにかく木之元さん！　メタリックハートを、あんな素人感覚で熱唱するなんてヤメテよね！」
「…」

　芽琉香はモヤモヤとした思いで北澤さんの忠告を耳にするのだった。

　
< 128 / 211 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop