フレッシュ! 学園のアイドル!
「すごい! あんなに上手くなっていたなんて!」
「かなり特訓していたって聞いたけど、あの歌い方を聞けば納得行くよね!」

 ステージ傍で聞いている他の人たちも、芽琉香の歌いっぷりに感心を示していた。

「驚いたなー! 木之元芽琉香が、こんなに上手くなっていたなんて! 想定外だわ!』

 芽琉香がプレイベントの時と同じように失敗をやらかす事を期待していた北澤さんは調子狂ったような表情をして耳を傾けていた。
 芽琉香がこんなに上達するなんて思ってもみなかったからだ。
 芽琉香を甘く見ていたのかもしれない。

 隣にいる尾山先輩も芽琉香のステージに目を輝かせる。

「今日のステージは私や北澤さんより、あの木之元芽琉香ってコが一番輝いているみたいじゃなーい。ノビノビと歌っていて、ステージをスッゴく楽しんでいる。歌うって事がどんなに楽しいものか分かっているって感じねぇ」

 北澤さんが呆れた顔をして言う。
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