フレッシュ! 学園のアイドル!
「おーい、木之元ぉ!」

 佐々木の声がした。
 近くにいたスタッフのコが吹き出し笑いをする。
 そのコが笑うのも無理はない。
 佐々木がメイドの格好のまま、ココへ姿を見せたからだ。
 美穂が呆れ返る。

「ちょっとなーに佐々木ぃ!? そのままの格好で講堂まで来たの!?」

 佐々木が恥じる事もなく言っちゃう。

「途中で抜け出して来たからよぉ」
「だったら、着替えてから来れば良かったじゃーん」と美穂は苦笑い。
「カフェのPRも兼ねて、ワザとこの格好をしているんだ」
「恥ずかしくない?」
「もう馴れたよ」
「馴れた?」
「メイドの格好で女装するのも悪くないよな」と言って、佐々木はメイドっぽい振る舞いを見せた。

 お帰りなさいませー、御主人様ぁー♪

 なーんて、セリフ吐いちゃうなんて気色悪ぅー! 
 スカートを自分でまくってパンチラサービスした時は、さすがにゲーッとなって引いちゃう。
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