フレッシュ! 学園のアイドル!
「どう言う意図?」
「意図って?」
「単に先生からゲストの代行出演を頼まれたから…、じゃないよね?」

 サヤカは間を置いて、理由を語り始めた。

「現役のアイドルとして、一度でイイから自分の学校のステージで歌ってみたいなって思っているだけ」
「歌ってみたいんだ?」
「そう。最初、別のアイドルを学園祭に呼ぶって言う話しを耳にした時、嫉妬な気持ちになって余計出たくなっちゃったしね」
「アイドルで顔を見せたら学校中に知られちゃうよ? イイの?」
「別に構わないから」
「半分は自分の意志で決めた事なんだ?」
「まあね」

 ここで私は或る期待を抱き始めた。

「佐貫さんが柏木沙耶香として歌うなら、まさかレディースQの他のメンバーも…」
「残念だけどねぇ。他のメンバーたちは呼べないから」
「そっかぁ」と私も佐貫さんも歯がゆい気持ちである。

 しかし佐貫さん、後で予想もしない事が起きるなんて知る由もなかった。
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