フレッシュ! 学園のアイドル!
 さすがはリーダー格の尾山先輩。
 笠先輩と違って言葉遣いは丁寧である。

「何ですか?」
「北澤さんも結構、人気者よね?」
「それが何か?」
「皆に一目置かれて、どんな気分?」
「別に? どうって事は有りませんよ」

 呆れたなぁー。

 何なのこの女?

 大した事のない質問をされて、北澤さんは苦笑いするだけである。

「自分自身はアイドルだって、当然のように思っているから?」
「んまぁ、そうですね」
「そっかぁ、自分の事を学園のアイドルだと思っているんだ」
「それが何ですか?」

 少し間を置いて、尾山先輩は不満気な顔をして言う。

「なーんか、おこがましいのよねぇ。自惚れって言うか、図々しいって言うか」
「人がどう思うと、先輩たちには関係のない事だと思いますけど?」
「そう? 関係ないんだ?」

 北澤さんは尾山先輩の言動に、何だか因縁を吹っかけられていると感じた。
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