フレッシュ! 学園のアイドル!
「は?」

 私の顔をジッと見つめる美穂。

「単にこの学園でのアイドルを選んじゃうだけでしょう? 美人コンテストみたいなヤツ?」
「それが、どうしたん?」

 私はカフェラッテが半分残っているカップを見ながら疑問を口にした。

「何だかみーんな、マジで真剣。ルックスが良くなければならないとか、可愛いとかはともかくだよ? 歌や踊りが絶対に上手くならないとイケナイとか、そう言った競争意識がやけに際立っているような気がするんだけど」

 私の疑問を知って、美穂は苦笑いをした。
 別におかしいから苦笑いしているのではないのだ。
 美穂自身も、同じような疑問をある程度は抱いていた。

「そうだよねぇ? 単に学園のアイドルを選ぶだけだから、目の色変えてまで真剣になる必要ないもんねぇ」
「なのにどうして?」
「エントリーする人たちって、細かい所までトコトンこだわるみたいだって聞いた事があるけどね」
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