フレッシュ! 学園のアイドル!
「考えておくから」

 北澤さんと交際しようとは思っていないのだ。

「考えるなんて余裕ないわよ。今すぐにでも受け入れなさい」

 強引に迫る北澤さんである。

「ちょっと待ってよ。俺に考える余裕をくれよ」
「だめよ。私は気が短い性格だから、待つなんて事はキライなの」
「だから今すぐにってか? 勝手な事を言うなよ」
「ゴメンナサイ。私って勝手な女だから」
「君が勝手な女なら、俺も勝手にするよ」

 佐々木は北澤さんがどんな女のコなのか既に分かっていた。
 入学当初から、自分の存在感を他のクラスの人たちもアピールしていたから知らないワケがないのだ。
 最初は可憐な美少女だなあと佐々木は思っていた。

「派手な雰囲気だし、どこかのお嬢様かな?」と色々と想像をしていた佐々木。

 同じテニス部仲間であるE組の南沢絵里奈に北澤さんについて尋ねてみた。

「彼女、どんなコなの?」

 あのコ?
 
 そうだねー…

 
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