フレッシュ! 学園のアイドル!
「今度のアイドルコンテストへの思い、お前相当…強いだろう?」
「まあね。私自身、全てを掛けているから」
「芸能界デビューじゃねーんだし、そんなに力まなくてもイイと思うけどな」
「ルックスや顔の表情の良し悪しだけじゃダメなの。歌や踊りがピカイチでなくちゃ」

 芽琉香の横顔を見る佐々木。

「実行員会に企画を促した先生たちは、そんな細かい所まで求めちゃいねーだろう? 誰が一番、可愛いくて学園アイドルに相応しい女の子かをイベント感覚で選ぶだけなんだからよ」
「そうは分かっていても、どうしてこだわってしまうの」
「どうして、こだわる?」
「女の熾烈な戦いって言うか、どうしても激しいライバル意識を持っちゃうから」

 佐々木は呆れた表情で前を見る。

「ちょっとオーバーだよな、やる事が」
「オーバー?」
「自分たちで勝手に内容を大きくして、変にこだわっているだけじゃん? バカみてーだよな」
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