HEAD/phones~ヘッド・フォン~
健太郎は階段を上がりかけていた。優が心配だったので戻ろうとしていた時に聞こえてきた上階からの声に耳を傾けていたのだ。
---誰だ?この声は…?何の話をしているんだ?ヘッドフォン?やっぱり何か関係あるのか?
健太郎は次から次へと浮かんでくる疑問に答えを出せずにいた。
「…一体、何が終わるんだ?」
そうつぶやくと、後ろから声がした。
「お前だよ」
驚き振り返ると暗闇の中にうっすらとノブオの顔が見えた。と同時に、健太郎は襟を掴まれ後ろに投げやられた。床に激しく体を打ち一瞬息が止まったが、不思議とあの時の記憶は浮かんでこなかった。
健太郎はなんとか起き上がると、すぐにノブオとの距離をとった。
「…優は?優はどうした?」
苦し気にそう言うと、ノブオは悪戯な笑みを健太郎に向けた。
「一人、消去」
「そんな…」
健太郎の中で色んな感情が混ざり合って少し目眩がした。
「どうしたんだよ?!ノブオ!」
「そうだな。今までの俺はどうかしてたんだ。これからが、本当の始まりなんだよ」
「何わけわかんねぇ事言ってんだよ!」
「お前、神様って信じる?」
「は?」
健太郎はその質問の意味が分からなかった。
「俺さ、神に選ばれたんだよ。総理大臣ってとこかな」
ノブオは血のついたナイフを手の中で転がしている。
健太郎は自分を落ち着かせる為に、一度深呼吸した。
「覚悟はついたか?」
そう言うと、ノブオは歩み寄ってきた。しかし、突然聞こえてきた奇妙な声にその足が止まった。
---誰だ?この声は…?何の話をしているんだ?ヘッドフォン?やっぱり何か関係あるのか?
健太郎は次から次へと浮かんでくる疑問に答えを出せずにいた。
「…一体、何が終わるんだ?」
そうつぶやくと、後ろから声がした。
「お前だよ」
驚き振り返ると暗闇の中にうっすらとノブオの顔が見えた。と同時に、健太郎は襟を掴まれ後ろに投げやられた。床に激しく体を打ち一瞬息が止まったが、不思議とあの時の記憶は浮かんでこなかった。
健太郎はなんとか起き上がると、すぐにノブオとの距離をとった。
「…優は?優はどうした?」
苦し気にそう言うと、ノブオは悪戯な笑みを健太郎に向けた。
「一人、消去」
「そんな…」
健太郎の中で色んな感情が混ざり合って少し目眩がした。
「どうしたんだよ?!ノブオ!」
「そうだな。今までの俺はどうかしてたんだ。これからが、本当の始まりなんだよ」
「何わけわかんねぇ事言ってんだよ!」
「お前、神様って信じる?」
「は?」
健太郎はその質問の意味が分からなかった。
「俺さ、神に選ばれたんだよ。総理大臣ってとこかな」
ノブオは血のついたナイフを手の中で転がしている。
健太郎は自分を落ち着かせる為に、一度深呼吸した。
「覚悟はついたか?」
そう言うと、ノブオは歩み寄ってきた。しかし、突然聞こえてきた奇妙な声にその足が止まった。