HEAD/phones~ヘッド・フォン~

教室の中はいつもより多い学生達で溢れ返っていた。健太郎は自分の席に座り、教室内を見渡してみる。何人か知った顔を見つけると、軽く手を挙げて挨拶を交わした。

「…まだ来てないか」

やがて講義が始まると、賑やかだった教室は静まり返って、すぐに居心地が悪くなった。
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