俺が虜にしてやるよ。
信じられない。

どうして、ノアといるだけでこうなるの。

いたくて一緒にいるわけじゃないのに。

どうして、悪意を向けられなきゃいけないの?

どうして?


・・・


それから、毎日嫌がらせのように。

上履きには画鋲が刺さっていた。

それを履いた私の足は、血だらけになった。

クラスの女子には無視された。

掃除中水をかけられた。

放課後なんて

「マリア委員長~、当番変わってくんない?」
「委員長~、めんどいからこの書類作成もよろしく~。明日までね!」
挙句に先生まで、
「聖~。今日の仕事な」
ドッサリと。
皆してプリントの束をおいて、ゆうゆうと帰宅していった。

「っ・・・。」

こうなることも、わかっていたんだ。

でも、普通の人になりたかった。

普通に友達と話して、特別扱いなんてされずに、楽しく過ごしたかった、だけなんだ・・・

こんな目にあいたくて、日本に残ったんじゃない!!!

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