俺が虜にしてやるよ。

どうしてですか。

翌日。

ノアと一緒に登校した私は、また上履きに画鋲が刺さっていないか確認し、靴を履き替えた。

「何をやっているんだ、お前は」

私の動きを不審がったノアに、

「なんでもない!」

と笑って見せた。

「お前・・・顔赤くないか?」

ノアが、顔をぐいっと近づけてきた。

「えっ?大丈夫だよ?」

「ならいいが・・・。無理はするなよ」

(ノアらしくないな・・・。)

大丈夫といいつつ、自分の体調があまり良くないのはわかっていた。

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