俺が虜にしてやるよ。
「ねえ、ちょっと何やってるんですの?」

誰の声・・・?

「ゲッ、西園寺じゃん」

「とっととずらかろうぜ」

足早に去っていく足音。

状況がわからない・・・


カツン、カツン・・・


近づいてくる足音。

「ねえ、ちょっと、聖さん!大丈夫?しっかりするのよっ!」  

西園寺さんの声だ。


額にひんやりとした手の感触を感じる。

「凄い熱・・・。こんなので学校に来たんですの?」  

「さい・・・おんじさん・・・。」

お願いだから、ノアには・・・・。

ノアにだけは、言わないで・・・・・。


そこから、私の意識は途絶えた。
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