俺が虜にしてやるよ。

「もちろん・・・。西園寺さんの素がみれて、少し嬉しかったな、」


とたんに真っ赤になる西園寺さん。


「そ、そんな、、。嬉しいだなんて、、。」

西園寺さんは、少しはにかむと、バラの花のような笑顔でこう言った。

「私で良ければ、よろしくお願いします」

って。


人生で初めての女の子の友達。

嬉しくて、嬉しくて、熱のせいで夢見てるんじゃないかって思っちゃった。


「私のことは、花恋と呼んで下さい」

「わかった、花恋ちゃん。じゃあ、私のことはマリアって呼んでね?」

「わかりました・・・マリアちゃん。ふふっ、なんか照れくさい」

「それ、わかるかも。・・・はじめての友達になってくれて、ありがとう・・・」

「私こそ、、、ありがとう、、、」

え、花恋ちゃんも?

と聞き返そうとしたけど、花恋ちゃんの涙を見て何も言えなくなった。

「・・・マリアちゃんも、寂しかったのに、気づいてあげられなくて、ごめんなさい」

え、?え?

混乱する私を前に、花恋ちゃんはこんなことを言った。

「私、実はマリアちゃんがいじめられる前に、イジメられた事があるの」




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