俺が虜にしてやるよ。
桜舞い散る4月。

この3日は最悪だった。
話題なんて無いし、食事の時とかホントにしんどかった・・・。

そして。
今日は、私達が通う、西園寺学園の入学式・・・。の、はずですよね・・・?

なんですか、この人の波は。

なんですか、この黄色い歓声は。


「キャーーーーー!!!ノア様!!こっち向いて!!!」


「・・・。
ねえ、何コレ。」

「俺に聞くな」

「ノア様、かっこいい!」
「これで10000年生きる力が湧きました!!」
「こっち向いて~!!!」

ノアがニコッと笑って手を振ると、爆発的な完成が鼓膜を震わせる。

あれ・・・?私、ここにいちゃまずいポジションなんじゃ・・・?

「誰、あの女」
「なんで、ノア様と一緒にいるの?」
「離れなさいよ」

案の定、冷たい視線が突き刺さる。

「ノ、ノア、悪いんだけど、私行くから・・・!」

「今、ノア様のことを呼び捨てで呼んだ!?」
「何なの!?ムカつく」

途端に泣き出す女の子たち。


も~~~~!わけわかんないよ~!


一緒にすんでるだけじゃな〜い!!!

あ、それか。
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