俺が虜にしてやるよ。
ガラガラっ。

戸が開き、先生が入ってきた。

若い、男の先生。

「はーい、皆席につけ~」

私は、指定された席に着いた・・・






・・・・・・で。


なんで、ノアが隣にいるのかなぁ~?

「マリア」

ノアに、脇をちょいちょいとつつかれる。

「・・・なによ」

「隣だな」

口角を優雅にあげ、くつりと笑うノア。


イラッとしたところで、先生が口を開いた。


「皆、はじめまして。俺は、北林 陸也だ。さて、一人づつ自己紹介するかー。西条から、頼むぞ!」

「はいっ」

うわっ・・・、可愛い・・・!!!

私は、可愛い声で立ち上がった女の子を見つめた。ん・・・?西園寺・・・?どこかで聞いた気が・・・

「わたくしは、西園寺 花恋と申します。皆様ご存知の通り、学園長、西園寺 孝の娘です。よろしくお願いいたします・・・!」

娘さんだったのかぁ!
仲良くなれるかな・・・?

次々と自己紹介が終わり、私の番になった。

「次、聖」

「はいっ」

皆の視線が痛い。とくに女子。

「あいつ、今朝ノア様といた・・・」
「うわ・・・。ムカつく」

なんで朝からむかつかれなきゃいけないわけー?意味わかんない・・・

「えっと、聖 真里亞といいます。皆さん仲良くしてくれたら嬉しいです。よろしくお願いします!」

うまく言えた・・・!!

「次、アンブロワーズ」

ノアは、何も言わずにカタンと立ち上がる。

「ノア・アンブロワーズだ。よろしく」

「「「きゃぁぁぁぁぁあぁぁあ!!!」」」

うわっ、うるさい!!

すごい歓声・・・。

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