ピュア・ラブ
「すみません、これをお願いします」
「贈り物ですか?」
「はい」
そう言うと、店員は無料のラッピングと有料のラッピングがあるがどちらがいいかと聞いてきた。
有料は箱に入れるらしく、可愛らしいクリスマスの絵がついていた。
「箱でお願いします」
「畏まりました」
会計を先に済ませ、ラッピングが出来上がるまで店内を見て回っていた。
そんなとき、ポケットに入れていた携帯が鳴った。
相手は橘君だった。
「はい」
『俺……』
「うん」
『今日だけど、8時くらいには出られそうなんだ』
「診察は?」
病院は確か、10時まで診察しているはずだ。
『親父に代わってもらった』
「そう」
『8時半くらいまでには出られるから、アパートで待ってて、いい? 外に出ないで』
「分かった。家で待ってます」
『周りが騒がしいけど、どこ?』
「買い物に来ているの」
『そっか、気をつけて帰れよ』
「ありがとう」
そう言って、電話を切った。
橘君の怪我は良くなっただろうか。外に出ないでと言った橘君は、あの日のことを心配してそう言ってくれたのに違いない。診察をするのにあの顔ではさぞかし恥ずかしかっただろう。本当に悪いことをした。
「お客様、お待たせいたしました」
「はい、ありがとうございます」
「ありがとうございました、またお越しくださいませ」
手渡された紙袋は、とてもステキだった。
人にプレゼントを買うのは初めてだ。橘君は第一号だ。
別に、何の意味もない。助けて貰ったお礼だ、それだけ。
いやだ、何となく自分に言い聞かせているような気がする。
でも、なんとなく心が満たされるのはなんでだろう。
自分が予定していた時間よりの早くなった。急いで家に帰って、モモとご飯だ。
私は、人ごみをかき分け、家路を急いだ。
「贈り物ですか?」
「はい」
そう言うと、店員は無料のラッピングと有料のラッピングがあるがどちらがいいかと聞いてきた。
有料は箱に入れるらしく、可愛らしいクリスマスの絵がついていた。
「箱でお願いします」
「畏まりました」
会計を先に済ませ、ラッピングが出来上がるまで店内を見て回っていた。
そんなとき、ポケットに入れていた携帯が鳴った。
相手は橘君だった。
「はい」
『俺……』
「うん」
『今日だけど、8時くらいには出られそうなんだ』
「診察は?」
病院は確か、10時まで診察しているはずだ。
『親父に代わってもらった』
「そう」
『8時半くらいまでには出られるから、アパートで待ってて、いい? 外に出ないで』
「分かった。家で待ってます」
『周りが騒がしいけど、どこ?』
「買い物に来ているの」
『そっか、気をつけて帰れよ』
「ありがとう」
そう言って、電話を切った。
橘君の怪我は良くなっただろうか。外に出ないでと言った橘君は、あの日のことを心配してそう言ってくれたのに違いない。診察をするのにあの顔ではさぞかし恥ずかしかっただろう。本当に悪いことをした。
「お客様、お待たせいたしました」
「はい、ありがとうございます」
「ありがとうございました、またお越しくださいませ」
手渡された紙袋は、とてもステキだった。
人にプレゼントを買うのは初めてだ。橘君は第一号だ。
別に、何の意味もない。助けて貰ったお礼だ、それだけ。
いやだ、何となく自分に言い聞かせているような気がする。
でも、なんとなく心が満たされるのはなんでだろう。
自分が予定していた時間よりの早くなった。急いで家に帰って、モモとご飯だ。
私は、人ごみをかき分け、家路を急いだ。