∞1208∞

「胃痛くないですか?」

陶器の人形のようなトモは
大きな目を細めて欠伸しながらあたしの腕を少し強く引っ張って
あたしをまた
昨日と今日の薄い隙間に潜り込ませようとする。


「大丈夫。あんた仕事は?」

深い海の底でもがくように
あたしは其れを払いのけ、彼から目をそらす。

「俺の仕事は特に無いですからね。
いっつも其れ聞きますよねキリさん」

「そ?じゃ、帰りなさいな」

「コーヒー入れてください」

「噛み合わねー(笑)」
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